時差ボケがいい具合に働いて、朝の6時という、普段の私には想像出来ない時間に起きています。今日のシカゴの日の出は7時17分。
こちらは日の出から20分後、私のアパートから撮った写真です。
朝のコーヒーを飲みながら、ふと頭に浮かんだのがこの詩。
「朝のリレー」
カムチャッカの若者が
きりんの夢を見ているとき
メキシコの娘は
朝もやの中でバスを待っている
ニューヨークの少女が
ほほえみながら寝がえりをうつとき
ローマの少年は
柱頭を染める朝陽にウインクする
この地球で
いつもどこかで朝がはじまっている
ぼくらは朝をリレーするのだ
経度から経度へと
そうしていわば交替で地球を守る
眠る前のひととき耳をすますと
どこか遠くで目覚時計のベルが鳴ってる
それはあなたの送った朝を
誰かがしっかりと受けとめた証拠なのだ
(谷川俊太郎「谷川俊太郎詩集 続」思潮社 より)
くるくると回る地球と、そこで生活を繰り広げる我々。
それをこれほどまでに素敵な言葉で表した、谷川俊太郎という詩人は天才だなぁと思います。
ネスカフェのCMにもなっているのですね。知りませんでした。
こちらの詩も素敵です。
「二十億光年の孤独」 谷川俊太郎
人類は小さな球の上で
眠り起きそして働き
ときどき火星に仲間を欲しがったりする
火星人は小さな球の上で
何をしてるか 僕は知らない
(或いは ネリリし キルルし ハララしているか)
しかしときどき地球に仲間を欲しがったりする
それはまったくたしかなことだ
万有引力とは
ひき合う孤独の力である
宇宙はひずんでいる
それ故みんなはもとめ合う
宇宙はどんどん膨らんでゆく
それ故みんなは不安である
二十億光年の孤独に
僕は思わずくしゃみをした
*****
日本はただいま夜の11時といったところでしょうか。
シカゴは朝の8時です。
こんばんは。
そして
おはようございます。
ありふれた日常挨拶の言葉に、くるくると回転しながら太陽の周りを一周する地球を感じることができて、幸せなコーヒータイムなのでした。
今日はこれから、120億光年先のマイ・銀河と遊んできます!
【追記】
このブログを読んだ妹に「銀河と遊んでくる」ってどういうこと?! と聞かれたので補足します。「研究をする」 とか 「仕事に行く」という表現はなんだか味気ないし、楽しくない響きを持っているので、私はいつも「銀河と遊ぶ」という表現を使っています。
なので仕事に行くときは、
I'm going to work. (仕事に行ってくるね)
ではなく、
I'm going to play with my baby galaxies! (マイ・ベイビー、銀河ちゃんと遊んでくる!)
と言ってます。
やっぱり普通の人からすると変な表現なんでしょうかねーー?
変人バンザイ。
0 comments:
コメントを投稿
コメントはスパム防止のため承認制です。反映されるまで時間がかかるかもしれませんが、ご了承ください。