11.08.2012

1955年当時の広告。
幼児にセブンアップ、、、(驚愕)。

アメリカに一度でも来た事のある方ならよくご存知だと思います。
こちらのデザートは激甘!!! 
しかも安いお菓子ほど大量の砂糖が入っています。
アメリカに住む日本人の間では、「甘すぎなくて美味しいね!」がデザートの褒め言葉となっています(笑)。


学校給食で出される牛乳も普通の牛乳ではなく、チョコレート味でしっかり加糖済み。
恐ろしいのが乳児用の粉ミルク(フォーミュラ)でさえ物によっては加糖されているということ。
まさに生まれた時から「砂糖漬け」。

アメリカのスーパーに行けば立ち並ぶのは低脂肪牛乳、低脂肪ヨーグルトばかりで脂肪分が低い製品ほど人気があります。
普通の牛乳(全脂肪乳)は申し訳なさそうに片隅にぽつんと並んでいます。

お肉のコーナーでも脂肪の少ない「鶏肉ささみ」が人気。
脂肪分の多い「もも肉」は安いが敬遠されています。
でもこれだけ「脂肪」にはこだわるのに、「砂糖」にこだわらないのは何故? 

日本では脂肪が多い肉(霜降り肉、鶏もも肉)が人気だし、フランスでもチーズやバターなど脂肪分が高い食べ物がよく出回っています。でもアメリカと比べると国民の肥満率は遥かに低い。

2012年OECDの報告によるとアメリカの国民肥満率は30%を超えます。
方や日本の国民肥満率は4%。
確かに日本でも年々肥満率は高くなってきているけれど、アメリカと比べるとまだまだひよっこです。

またアメリカでは安い食べ物ほど砂糖、特に安価なコーンシロップ (high-fructose corn syrup) が多く入っており、精製加工がかなり施されていて不健康。貧困層の人ほど太っているという哀しい現実があります。

FDA (Food and Drug Administration; アメリカ食品医薬品局)は俗にフードピラミッドと
呼ばれる低脂肪ダイエットを長い間推奨してきました。
けれど食品、特にソーダ類に含まれる砂糖についてはほとんど言及せず。


砂糖、特に果糖(フルクトース)が問題だとやっと認識されたのはここ数年のことです。
UCSF(カリフォルニア大学サンフランシスコ校)のDr. Lustig は砂糖が諸悪ー肥満、糖尿病(タイプ2型)ーの根源、だと声高に非難しています。

YouTube上の教授のレクチャー(タイトル ”砂糖の苦い事実” )は90分という長さにも関わらず、約300万ヒットの大人気。関心の高さがうかがえます。


 

NYTimes も「砂糖は毒?」というタイトルの特集記事を去年掲載しました。


というわけでようやくアメリカでも最近になって、砂糖、特に果糖が問題視されています。皆さんもご存知の通り、NYCではビッグサイズの加糖ソーダが禁止となりました。

ちなみに、果糖(フルクトース)はその名の通り果物由来です。

果物は体にいいはずなのに、どうして? と思う人もいらっしゃるかもしれません。
確かに果糖はブドウ糖よりもGI値が低いので、血糖値はほとんど上昇しません。

ですがブドウ糖と違って肝臓で消化されるので、中性脂肪値の上昇速度が速いのです。
つまり果糖は太りやすい性質を持っている、メタボの大敵!

ただ果物は食物繊維、またビタミン、ミネラルといったマクロ栄養素が豊富なので、
そのままで食べる分には健康にいい、とDr. Lustigもおっしゃってます。

問題なのが、繊維質(パルプ)を取り除いたジュース類。
果糖(コーンシロップ)たっぷりのソーダ類などもってのほか。

アメリカのレストランに行った事のある人ならおわかりだと思うのですが、
出されるジュースの量がすごいのです。おそらく日本の3倍くらい?


ちなみに、コーンシロップって日本人が開発したのですね、知りませんでした。
またDr. Lustig、 

 「日本にはデザートなどない! あったとしてもマズくて食べれるものじゃないから、
みんなやせてるのだ! そもそも砂糖自体、第二次大戦後アメリカが持ち込むまで存在しなかったのだ!」

などとおっしゃってます。

鑑真によってすでに奈良時代には砂糖は中国からもたらされていたし、
沖縄でも17世紀の琉球王国時代、儀間真常によって黒砂糖の製法が中国から伝来されていたのに! 

黒砂糖ラブな私としては、ちょっとゆるせない〜〜。



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2 件のコメント:

  1. 勝間コミュからやてきました。のんぴろきちといいます。
    砂糖問題、私も関心をもっています。
    銃の問題と同じ、儲かる企業だけが得をしている?という構造なのでしょうか。
    正しい目を持ちたいですし、子供にも伝えていきたいですね。

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  2. のんぴろきちさん、
     コメントありがとうございます。
     コーンシロップは、その開発・技術向上に政府も力を入れているし、安いので企業としても利益になるんでしょうね。
     
     こちらでは大統領夫人、ミシェル・オバマが 子供の食育に力をいれています。
     アメリカの学校給食って、チキンナゲットやピザといった食べ物ばかりなので、給食を変えよう!と頑張っていらっしゃいます。

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