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南米チリのラスカンパナス天文台にて |
シカゴのアドラー・プラネタリウムにて、先月からボランティア解説員として働くようになりました。
月に数回の頻度でプラネタリウム内のサイエンス視覚化ラボ(Science Visualization Lab、通称SVL) にて天文学の解説を行なっています。このラボは私が所属するシカゴ大学天文学部、ならびにカヴリ天体物理学研究所の天文学者と提携しており、最先端の観測結果やシミュレーションのビデオが置かれています。
ここの売りは何と言っても大きな3Dスクリーン。
観客の皆さんに特別なメガネをかけてもらって、3D画像や3Dビデオを用いて解説します。
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SVL目玉の3Dスクリーン |
グーグル・アースの火星版といったところでしょうか。テーブル中央に置かれている円形マウスにて火星上を移動したり、ズームします。
私は 天文学者はなぜハワイやチリに行くのか? と題して実際の観測風景の写真を交えつつお話したり。
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火星を旅しよう |
また宇宙の大規模構造や銀河衝突のシミュレーションを見せながら、宇宙や銀河の歴史について話しています。
こちらはグーグル・アースならぬ、グーグル・ムーン(月)。
月から地球までは光の速度で1.3秒かかります。
太陽の光が地球に届くのには8.3分。
数年前に惑星のリストから外れてしまった、冥王星(Pluto)までは5.4時間です。
では地球に一番近い星、ケンタウルス座アルファ星までは?
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Wikipedia より |
答え、4.39光年。
我々の太陽系を包み込む、天の川銀河の円盤の端から端まで移動するには10万光年かかります。
こちらは Youtube の天の川銀河のビデオ。南米チリからの撮影です。
天の川銀河に一番近い銀河は?
マックの初期設定壁紙でも知られる、アンドロメダ銀河、別名M31ですね。
フランスの天文学者シャルル・メシエ氏が18世紀末完成させたメシエ天体カタログの31番めの天体、ということでM31と呼ばれています。我々から約239万光年の距離にあります。
時々アンドロメダ星雲、と呼ばれることもありますが、正しくは星雲ではなく銀河です。
星雲という名称は、銀河を含め、ぼんやりした、まるで雲状の天体をすべてひっくるめて星雲と呼んでいた昔の時代の名残です。
ハッブル望遠鏡の名前の由来であるエドウィン・ハッブル博士が1923年に初めてM31までの距離を測定し、その結果M31は天の川銀河の外にある天体であることが判明。
アンドロメダは系外銀河ということで決着がついたのでした。
このアンドロメダ銀河、実は我々の天の川銀河に近づいており、そのうち衝突してしまうことが予測されています。
え、衝突ーー!?
でもご安心ください。衝突まであと40億年かかります。
宇宙において銀河の衝突や合体はよくあることで、銀河形成の大切なプロセスです。
銀河は衝突を通して大きくなっていくのです。
宇宙を眺めると、衝突する銀河の姿がよく見られます。
こちらは子持ち銀河(Whirlpool galaxy, M51)。
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子持ち銀河 画像:NASAより |
りょうけん座にある渦巻き銀河で、小さな伴銀河を伴っているために日本語では子持ち銀河と呼ばれています。地球からは3700万光年の距離にあります。
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マウス銀河 画像:NASAより |
潮汐作用によって出来た長い尾がまるでネズミの尻尾に見えることから、ネズミ銀河という名前が付けられています。
プラネタリウムでの観客からの質問は私の専門分野外のことに及ぶことも多いので、私自身大変勉強になります。
先週末は12,3歳の女の子に宇宙の歴史を簡単に説明したのですが、 Wow! It's soooo COOL! (すっごいクールだね!)と言ってもらえて幸せでした。
アドラープラネタリウムでの解説ですが、前もって連絡していただければ、私の日程と合う限り日本人団体向けに解説も行います。
プラネタリウムへの行き方ですが、シカゴダウンタウン(ループ)からはバス146番で10−15分ほどです。プラネタリウム正面のバス停に止まります。
(注:以前の記事で誤ってバス149番と書きましたが、正しくは146番線です。申し訳ありません。)
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アドラー・プラネタリウムはシカゴの摩天楼の絶景スポットとしても有名です。
プラネタリウムでプロポーズするカップルも結構いるようです。ロマンチックですね。
シカゴの冬は時にマイナス15度近くまで気温が落ち込むことがあるのですが、この日は湖の岸辺側が凍りついていました。
もう3月に入ったというのに、今日は吹雪のためにシカゴのオヘア空港ではフライトが1000便以上キャンセル。学校も休校が多かったようです。
シカゴは風も強いので、冬にシカゴをお訪ねの際は暖かいジャケットと帽子、手袋をお忘れなく。とはいっても室内はセントラルヒーティングでポカポカです。
はじめまして。
返信削除コモンるみさんのブログからとんできました。
天文学者の生活ってどんなだろう、と思って
開いたら、なんとウチナーンチュ!
私もそうなんです。
ほんとにびっくり、そして誇りに思います。
これからもブログ、楽しみに拝見しますね。
ここ、沖縄の中部からも応援しています。
まさこジャクソンさん、
返信削除コメントありがとうございます! コモンるみさんのブログからいらしてくれたのですね。
私、コモンさんのブログとファッション大好きです。
ここシカゴではうちなーんちゅに出会ったことがまだないのですが、郊外では県人会もあるようです。
沖縄とは比べようにならないくらい冬は寒いのですが、なんくるないさー と いちゃりばちょーでー
の精神で海外でも楽しく生活していきます。暖かい応援メッセージありがとうございます。