12.14.2012

皆さんもおそらくご存知のとおり、今朝アメリカはコネチカット州で銃の乱射事件があり、28人が死亡しました。

うち20人は5〜10歳の子供。やりきれません。
一昨日はオレゴン州のショッピングモールで乱射事件があったばかりです。


これだけ乱射事件があるにもかかわらず、ここアメリカでは銃の規制は遅々として進んでいません。
それどころか、乱射事件が起こるたびに ”自分の身を守るため” という名目で銃の販売数が増える一方です。



日本では銃規制がかなり厳しく、銃による殺人はルクセンブルクに次いで、世界で二番目に低い国として知られています。こちらの記事(英語)では、日本の銃規制による殺人抑制力が詳しく書かれています。  

http://www.theatlantic.com/international/archive/2012/07/a-land-without-guns-how-japan-has-virtually-eliminated-shooting-deaths/260189/ 


 大型ライフルなど、殺傷能力の極めて高い攻撃武器は Assault weapon 法によって、アメリカでも規制されてました。 ところがブッシュ政権時代の2004年に期限が切れ、更新されずに失効。現在でも規制されていません。


これだけ殺傷能力のある武器は、もはや護身用ではありません。 
多くの人を殺すための武器です。

一体なぜアメリカでは銃規制が進まないのか。

 強力な政治資金を持つ全米ライフル協会 (National Rifle Association, 通称NRA)は、合衆国憲法修正第二条を根拠に、銃の保持は個人に与えられた権利であるとし、規制に猛反対の構えをとっています。

NRAのスローガンは 

      人を殺すのは人であって、銃ではない 
      "Guns don't kill people; people kill people."


ちなみにNRAのウェブページをのぞいてみたら、

                 More guns, less crimes in Virginia
     (バージニア州、銃の増加により犯罪数が低下)

という記事がありました。これを狂気の沙汰だと思う私はおかしいのでしょうか。

では、彼らの意見の根拠となっている合衆国憲法修正第二条(Second Amendment、1781年制定) とは一体どういう内容なのでしょう。

「規律ある民兵は、自由な国家の安全にとって必要であるから、人民が武器を保有しまた携帯する権利は、これを侵してはならない。」
  "A well regulated Militia, being necessary to the security of a free State, the right of the people to keep and bear Arms, shall not be infringed."

この 民兵 (militia) が 個人 なのか、それとも 民兵を組織する州 を指すのか、その解釈を巡り、2008年に連邦最高裁判所で争われました。結果、第二条は 個人の武器保有の権利 として認められました。これにより、護身用の個人の銃の保持が合法化。


小さな政府、個人の自由 を求める保守派・共和党。そして莫大な政治資金を持つNRAにより、銃規制はことごとく反対されてきました。オバマ大統領が内心は銃規制に賛成ながらも、声高に規制強化を叫べない理由がここにあります。浮動票層の支持を得るには、銃規制や地球温暖化はNGワード。タブーなのです。


迫り来る財政の崖 に今アメリカは立たされています。
しかし民主党・共和党の意見の不一致により、未だ解決の糸口は見えていません。

ただでさえ共和党とピリピリした状況なのに、こんなときに銃規制を口にしてはいけない、とホワイトハウスのスポークスマン、Jay Carney氏は言います。

しかし、今回はさすがに20人もの子供の殺人ということもあり、オバマ大統領も 「我々は意味のある行動( meaningful action )を取らねばならない」、と演説で述べました。

大統領の言う 意味のある行動 がどう発展していくのか、その動きに注目しています。



(NYタイムズ記事)
http://www.nytimes.com/2012/12/15/us/politics/obamas-reaction-to-connecticut-shooting-sets-stage-for-gun-debate.html?hp&_r=0


次回は山口先生との話、といっておきながら話題がそれて申し訳ありません。。。
今回の乱射事件にかなりの憤りを感じています。



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2 件のコメント:

  1. ゆき@あむ禅2012年12月17日 16:48

    今回の事件の犯人と、バットマンの映画での射撃事件の犯人の父親の両方が
    LIBORスキャンダル絡みという説を強調している人もいるみたいです。。。もしそれが本当なら、犯人とされている少年や、彼に殺されたとされている母親も犠牲者ということになります。

    報道内容と事実がズレている事項も多いらしく。私は、これは闇で大きな力を
    握る人々によって仕組まれたことのような気がして仕方ありません。

    あと、某メッセージボードみたいなところで
    「オバマ氏が大統領の時は、大変なことばかり起こるよな!」
    みたいな事を書いた人へのリプライに
    『当たり前だ、彼はアメリカの大統領なんだからな」
    と書いた人に座布団あげたくなりましたね。

    誰かさんの尻拭いさせられているということを国民の多くは把握しているのでしょうが、頑張って頂きたいものです。

    今回の事件で失った多くの方のご冥福を祈って合掌。

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  2. ゆきさん、
     おお、そういう陰謀説もあるんですね。

     こちらの記事によると、母親によって無理やり、精神病専門施設に隔離させられそうになったことが
     動機として疑われているようです。
     http://www.huffingtonpost.com/2012/12/19/adam-lanza-motive_n_2329508.html

     でも真実がわかるには時間がかかるかもしれないし、いつまでも表にはでて来ないかもしれませんね。

     ただし仮に陰謀説が本当のことだとしても、簡単にライフルが手に入る、この社会はおかしいと
     思います。

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